代表インタビュー-interview-
常に自分らしく
人生は一度きりです。決めたことをやり抜く有言実行の精神。
代表 木内 好美
一人ひとりの「自分の居場所」を作ってもらえるよう- まず、木内社長ご自身はこの業界についてどうお考えでしょうか?
- 防水屋は「建物の命」だと考えます。
雨が漏れればクロスもカビが生えますし、電気製品もダメになります。
作業服の仕事というのはまだまだ下に見られる事もあるけど、みんなには「自分たちは必要とされる人間じゃ」という事を理解して自信をもって頑張ってもらいたいです。
- 社長の所有車などからもかなり業績が好調なことがうかがえますが、ここまで来るまでに、KING防水はどのように成長してきたのでしょうか?
-
実は私が防水の業界に入ったのは34歳からです。それまでに、建設業は経験し、また飲食店を経営していたりしましたが、縁あって、広島へたどり着きました。
まったくの未経験のこの業界に入って、自分は「5年で社長になる」と決め、技術は勿論、経理や営業なども全部吸収してやろうと努力し、5年後の独立を叶えました。
独立当時は10万円の中古の軽自動車でスタートし、しばらくは自分の給料も取れませんでした。
でもみなさんのおかげで徐々に仕事が頂けるようになりました。ですが、今度は仕事があっても体が足りない!その時石丸が助けてくれました。こうなると今度は石丸の給料を払う。するとまた自分の給料がない。そこに重ねてトラブル発生…と独立した当時は大変でした。
すこしずつスタッフも増えてきたころ、やはりスタッフの生活を守る為には、外部の理不尽な要求とも交渉を重ねてきました。
そうすると今度は仕事が一個ももらえなくなってしまった月も出たり…そう言ったことがあったから、会社を運営するには技術だけではなく「自分で仕事をもらえる力」も必要だと感じるようになりました。
- つらい時はどのように乗り越えたのでしょうか?
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1か月つらくても、それは長い人生のうちのほんの1か月じゃろ。きついと思ったことはないです。
きついと思っていたらそれをスタッフみんなに伝染させてしまうので。
でも、実際には、気持ちの問題だけで乗り越えられるわけではないので、乗り越えられたのは、助けてくれたみんなのおかげとしか言えませんね。
- そういった経験の上で、今、スタッフのみなさんへの取り組みがあるんですね。
- そうですね。やっぱり若いときはお金がない。スタッフの子が、「最近独り暮らしを始めてお金がないので、日曜も働きたい」と言って来たら、いいよ。と。そして自分も一緒に現場に行きます。
- ご自身がここまで来るまでにいろいろな苦労もされたかと思いますが、スタッフの皆さんの今後について考えることはありますか?
- うちにいるスタッフには、みんな社長になって欲しい。そして、今よりもっといい暮らしをして、幸せを感じてほしい。
- では、実際にKING防水で仕事をしていったら、どのくらいで社長になれますか?
-
うちのスタッフの子たちには「一生懸命やったら5年で社長になれるよ」と伝えています。
技術は勿論ですが、会社を起こして本当の安定は「自分で仕事を取ってこれること」なので、そういった部分も含めて、将来的に独立したい子には教えています。
- では、将来的に独立したいと考える方について、参考になる情報があれば教えていただけますか?
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この業界に入る若い子は、16.17歳で入る子も多いですが、私もそれには賛成です。
職人の世界では、学歴は必要ないかと思います。
基礎があれば年収1200万円も実現可能です。自分の考え方と身体だけでのし上がっていけるのは建築業。
そして、夢があるのはこういう小さな会社だと思います。
- 先ほどスタッフさん達にKING防水で働くことについてお話を伺ったのですが、みなさんやはり木内社長についていきたい。そして超えたい。というお気持ちを持った方が多かった気がします。
みなさんの前職はそれぞれ違うようでしたが、KING防水はどのようにこういった向上心の高い人材を集めているのでしょうか?
-
求人というのは力を入れているわけではありません。
ただ、いろんなきっかけで知り合い、そしてうちに来てくれています。元からの部下もそうですが、他には元請け業者さんに居た人間、元取引先の人間、そしてスタッフの友人や私の知人の紹介。中には飲み屋のボーイもいます。
- 飲み屋さんのボーイとは。。まったく違う業種ですが、なぜその方は異業種へ飛び込んだでしょう?
- 私の金遣いを見て。のようですよ(笑)。自分も金持ちになりたいので木内社長の下で働かせてくださいと。今彼は先輩に負けじと日々頑張っています。
- 社内にPSVRを設置してみんなが遊べるようにするなど、スタッフさんへの心遣いをとても感じるのですが、どういったお気持ちからそういった取り組みをされているのでしょうか?
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スタッフがついてきてくれなかったらいい会社にならない。という事は自分が従業員の時代から感じていました。
今でこそ、昔と比べていい暮らしをさせてもらっていると感じますが、それはみんなが頑張って会社を盛り上げてくれているおかげ。
だからこそ、一人ひとりの「自分の居場所」を作ってもらえるように気を付けています。
会社は木のようなものと考えているのですが、もし私が「自分だけ儲けてやろう」と考えた場合、葉っぱもつかず、花も咲かず、面白くない人間になってしまうと思います。
もちろん木の幹は大切ですが、木の枝があり、葉っぱ・花をつけて、やっと周りの人たちから認めてもらえると思います。
だから、会社が太くなるより、会社の中の人たちがのびのびと枝を伸ばし、実力をつけていってもらいたいと思っています。
- その他にスタッフみんなで楽しめる行事や取り組みなどありますでしょうか?
- よくみんなでご飯に行くことはあります。あとは、カープの年間シートも契約しているので、例えば彼女とデートで行きたい。という子には自由に使ってもらってます。
- 最近はどこに行っても「最近の若い子は続かない」とおっしゃる社長さんが多いように感じます。
その反面、KING防水は若い人材が活き活きしているイメージです。
世の中の管理職の方々が言う「最近の若い子」について木内社長の考えを教えていただけますか?
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先ほども言いましたが、まずその人が会社に「自分の居場所を作れるように」気にかけ、管理職が行動する事だと思います。
そして、個々の若手は、「全部をうまくやる」必要はなく、何かピンポイントで一番になれたらいいと思います。
会社に入ってもすぐに辞めてしまう人がいるのは、今の時代だけのことではないと思います。
また、人を恩を裏切ってしまう人もいるかと思いますが、若気の至りという言葉もありますが、人を裏切るのは、35歳まで。それ以降は、過去の事を悔いても過去には引き返せないので、恩返しをしていけばいいのかなと。
人生70年。半分までは人に迷惑かけたとしても、それまでに学んだ事もあると思います。
私自身も、恩返ししたいと思っても、もう会えない人もいます。
今から知り合う人達にいいことをしていければ、最終的に自分の葬式の時に結果が出ると思います。
- では、今後についてお聞きできますか?
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考えている「理想」は勿論あります。
でもそれを理想とだけ考えていてはいつまでも実現されない。
私は一つ一つを実現していきたいと考えています。
人は死ぬ時は何をしてても死ぬ。その時には、人生において自分が都度やりたい方向に向かっていってたら、後悔はないんじゃないかと思います。
先ほども言いましたが、「自分だけが儲けたらええ」では自分の身体が壊れたらそこで終わりです。
自分は50歳までに今いるスタッフ、そしてこれから入ってくるスタッフのレールを敷いて、65歳で引退したいと思っています。
10の幸せを独り占めしたいとは思っていません。
でも例えば10人の人にKING防水があることで幸せを感じてもらえるのであれば、1ずつちょうだいね。とは言っています(笑)。